西洋占星術について知りたい！

世の中にある占星術には、今たくさんの種類があります。その中で最も目に触れることの多い西洋占星術は、エジプトやギリシャなど西洋諸国で発達してきた占星術の体系のことを指します。「西洋」とついているのは、中国・インといった東洋や他の占星術と区別するためです。

紀元前からの古い歴史があり、現代に至るまで色々な国や過程を経て、数多くの技法を発展させてきた西洋占星術では、現実の天空いわゆる、地球から見た空を模式化した図を基調に占います。

古代、天文学者・医者・宗教家・錬金術師などはこのような職業に変われておらず、知識人が複数の役割をこなしていました。
そして、彼らは長い年月をかけて、「ある瞬間の星の配置が、その瞬間に地球上で起きた出来事や、その瞬間に生まれた人々に対して何らかの影響を与えている」という考え方、星と人との共通点を見出したのです。

その時の天体を図にしたものを「ホロスコープ」と呼んでいます。

西洋占星術とは、このホロスコープを基準にあらゆる事象を読み解いていく占術なのです。

ホロスコープは多くの場合、

・惑星（月・太陽・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星）
・黄道12宮（12星座）
・12ハウス
・惑星同士の角度

4つの要素で構成されており、一般的に占いをする対象の方の「生まれた瞬間」の星の配置で占っていきます。
そのため、西洋占星術での鑑定を受ける際には、生年月日の他に出生時刻や出生地が必要になります。
というのは、惑星によってはとても速いスピードで進んでいるものもあり、また生まれた場所によって天体模様が異なっているからです。

同じ誕生日でも生まれた場所によって、全く違う人生、性格になるのは星から見ても当然と言えるでしょう。

占いで見ていくポイントは、大きく分けて３つです。

・生まれた時、各惑星はどの星座に入っていたのか
・生まれた時、天体は生まれた場所から見てどの方角にあったのか
・惑星天体同士はどのような位置関係にあるのか

ここで言う星座は、実際に目に見える星座のことではなく、簡単に言うと惑星の住所のようなイメージです。
太陽の通り道にある星座を12分割したとき、「あなたが生まれた瞬間、10の惑星は地球から見てどの星座・住所にあったのか」ということです。

どんなことを占っていくにしても、このホロスコープがすべての基準になります。

自分のホロスコープが分かると、どんなことが占えるのでしょう？
大きく分けると、性格と運勢の２つです。

性格：持って生まれた性質や才能といった内面的なもの。
運勢：運気の波や未来のこと、大まかな人生の流れ。

少し占いのお話をすると、一生変わらないものは「宿命」変わるものは「運命」と言う使い分けをすることがあります。
ここで言うと、性格（先天的なもの）は宿命、運勢は運命に当たりますね。

ホロスコープと照らし合わせると、自分では自分の性格を社交的と思っていても、実は1人でいる方が得意で、頑張って社交性を身に着けてきたタイプであることがわかったり、向かっている方向性が正しいのかなどの答え合わせにも活用できます。

他にも家族や恋人など、出生地や出生時刻がわかればホロスコープを作成することができるので、「ああ、あの人はこういう人だったんだな」「この人の得意なこと、苦手なことが分かったから頼みごとがしやすい」と、仕事でもプライベートでも、他者を理解するツールとしても大活躍してくれます。

お気付きの方もいるかもしれませんが、西洋占星術では＜誰かの気持ち＞や、＜誰かとの未来＞は占えません。

大まかな人生の流れは占うことができるので、対象者の未来や方向性などは鑑定可能ですが、「片思いの相手と付き合うことはできますか」といった、ピンポイントな観点からの未来の鑑定には向かないのです。

西洋占星術は、人と自分をよりよく理解できる「人生の攻略法を知るためのツール」です。
知らなかった可能性や癖を知ることで、まずは自分を好きになれる、そんな素敵なアイテムになってくれるのです。
もちろん、仕事やプライベートでの人間関係もたくさん助けてくれますよ。